Booksのブログ記事 10 / 114
    
    




 

表紙「ブックオフ大学ぶらぶら学部」は、昨年夏葉社の島田さんの別レーベル「岬書店」から出された本でした。発売後早々に売り切れてしまったそうですが、このたび夏葉社の本として見事昇格!ISBNがついて本屋さん流通バージョンとして新装版が発売となりました。




都会なんて夢ばかり夏葉社の島田さんの別レーベル岬書店の新刊は、世田谷ピンポンズさんの自伝的エッセイ「都会なんて夢ばかり」。なんと6曲入りのCD「世田谷e.p.」がもれなく付いてきます。1,300円+税でこれはお買い得だなぁ。


世田谷ピンポンズさん、下北沢の古書ビビビさんで時々店内ライブをされていて、古書店でよくライブをやっているフォークシンガーの方というのは知っていましたが、私自身があまりフォーク系に興味が薄かったということもあり、実はほとんど曲を聴いたことがなかったのでした。ごめんなさい。

とはいえ、どんな本なのかとにかく待ちきれなかったので、買ってきて家に帰って即読み始めました。




(今日は文語体で)
この本が石巻市図書館に入っていたことにまず驚いた。なにしろ玉電松原って完全に東京の話である。坪内さんだから...ということだったのか。この図書館は「本の本」が密かに充実しているのだ。



図書館で見つけた本。出たばかりの本でしたが、この本ことは全然知りませんでした。

まず「あしなが蜂」というタイトルが目に入ったのですが、著者をみると絵本画家の甲斐信枝さんでした。甲斐さんは、ざっそうをていねいに描いた絵本がロングセラーですが、そのほかにも自然をスケッチして描いた絵本をたくさん出されています。

タイトルの通り、青虫を餌とするセグロアシナガバチをひと夏観察したお話です。
本の最初の何ページかがカラーで、甲斐さんのスケッチが何枚か載っているのですが、本文中には一切写真もスケッチもありません。

いつも身近な自然を観察している甲斐さんが、青虫の、狩りをするセグロアシナガバチに出会い、その巣がたくさんある納屋をみつけ、通って観察させてもらうことになります。

昆虫の専門家の観察記ではないですから、かえって描写が甲斐さんのスケッチのように細かくていきいきとしてわかりやすく、目の前にハチたちが浮かんでくるようでした。

ハチたちとの交流(?)に加え、この納屋のあるお宅のおばあちゃん「おかあ」との交流も楽しく、それもまたこのお話の楽しさにもなっています。なにしろ納屋に蜂の巣がたくさんあるわけですから、そもそも昆虫には寛容なお宅なのですが、お話の中のエピソードからは、長い間自然と向き合って生活してきたことがうかがわれます。

ひと夏を通してアシナガバチを観察した甲斐さん。最後は自分でハチの幼虫を育て、そしておかあとも親交も終わります。

あとがきを読むと、40年以上前のことなのだそうです。おかあみたいな方はもう今はなかなかいらっしゃらないでしょうねぇ。思いもかけず甲斐さんとアシナガバチたちとおかあの素敵なお話を読ませてもらうことになりました。私的に星5つです!





本日の図書館での3冊
積読の山が減らないので、今日は借りないぞ...と思いながら返却本を持っていくと、結局つい借りてしまう石巻市立図書館。

先日はこの3冊。坪内祐三「玉電松原物語」荻原魚雷「中年の本棚」甲斐信枝「あしなが蜂と暮らした夏」どれも市内の本屋さんには並ばない本ばかり。こういう選書の本屋さんがあったら買うのにな...と思いながら借りております。

荻原魚雷さんの「中年の本棚」は読みたいと思っていたものでしたが、他の2冊はどちらも出たばかりで図書館で出会って初めて知った本。世田谷の梅ヶ丘や代田の図書館には時々行きましたが、借りたい本が全然なくて困るぐらいでしたので、ここの図書館の選書はほんとにうれしいです。建物が古くて狭いから軽視されがちなんですが、ほんと多賀城のツタヤ図書館よりも楽しいです。





未来屋書店石巻店一箱古本市も終わり、そのあとバイトなどもあったので、今日はやっと休み。車のキーのボタン電池が近所では買えないので、久しぶりに市内蛇田方面へ行ったので、イオンモール石巻内にある未来屋書店石巻店を偵察してきました。この連休前にリニューアルオープンしたのです。

店内が奥までよく見渡せるレイアウトになっていました。店舗面積はかわらないけれど、広々した印象になりました。前は手前に背の高い本棚があったりで、なんか死角が多かったんですよね。





くものす洞の箱今回は、開催準備でバタバタしているうちに当日になってしまいました。スタッフが集まってのミーティングのあと、旧観慶丸商店で検温&受付。もちろん全員マスクの新しい日常でスタートです。

今回は、コロナ対策で参加者が一同に集まることもなく、バラバラに受付をしてそれぞれ出店場所へ。私は今回はパナックけいていさんでした。といってもお店の前ではなく、けいていさんの脇の細い路地の奥の方で陣取ります。正確にいうと、路地の一番奥が「石巻のキワマリ荘」の「おやすみ帝国」さんが一番奥、私が路地の真ん中、路地の入り口が、第1回の時にもお隣でご一緒した「ばったりたおれ屋」さんでした。

路地が狭いので、箱をどこに置いたらいいのかが悩みつつなんとかセッティング。11時に予定通りスタートしました。




若い頃は渋谷陽一派だったため、「中村とうよう」という人物はいわば敵でありました。ロッキング・オンを毎月読んでいた時期もありましたが、聞く音楽がロックではなくなってきつつある時期にやめました。どちらかというとR&Bなど黒人系の音楽を聴くようになったからです。いわゆるワールドミュージックも気になっていたりしました。

そうなってくるとどうしても目の前に現れてくるのが「中村とうよう」さんでした。怖いイメージがあって、特集が読みたくてたまに買うミュージック・マガジンの「とうようずトーク」を読むと、やっぱり怖い人だと再認識するという繰り返し。

ただ、私が一番音楽を聞いていた時代に活躍していた音楽評論家でもあり、亡くなられたあとに出版されたこの600ページ近い大作を迷わす買ったはいいものの、その本の厚みに圧倒されて3年も本棚に並べたまま。読まなければとずっと気になっていたこの本を、今になってやっと開き、読み始めると面白くてやめられず、あっという間に読了しました。





庄野邸からの手紙生田の「山の上の家」庄野潤三さんのご長男、龍也さんからお葉書が届きました。お姉さんの夏子さんとの連名で、今年の秋の自宅開放を中止するというお知らせでした。




地元の新聞に紹介されていたのをみて読みました。1970年代に、石巻の菊田産婦人科を舞台にした「赤ちゃんあっせん事件」の菊田昇医師をモデルにした小説です。石井光太さんはノンフィクション作家ですが、今回はあえてフィクション。

タイトルは、当時菊田産婦人科が地元の新聞に出した広告のコピー。本当にこれを新聞に出したということにも驚かされます。


 




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