Booksのブログ記事 9 / 114
    
    




 


どんぐり京都の古書店「善行堂」さんより、京都の小さな出版社灯光舎さんからこのほど出版された、<灯光舎 本のともしび> 第1弾 寺田寅彦/中谷宇吉郎 著「どんぐり」が届きました。

オレンジ色の素敵な装丁で、もうそれだけでテンションがあがります。





未来の図書館のためにさて、先日の岬書店のほかに、本家夏葉社さんからも新刊が出ました。

『未来の図書館のために』 | 夏葉社

図書館人の必読書「移動図書館ひまわり号」の著者、前川恒雄さんが、ご自身の図書館での歩みと、その後のお仕事、そして図書館についての考えをまとめた本です。前川さんは昨年亡くなられており、遺稿集に近いものでしょうか。

表紙は、巡回してきたひまわり号の周りで楽しそうに本を選んでいる子どもたちの写真です。





絵本のなかへ帰る夏葉社代表島田さんの別レーベル、岬書店の新刊は高村志保「絵本のなかへ帰る」。著者の高村さんは、お父さんが始めた長野県茅野市の「今井書店」の二代目店長さんです。

目次には、28の絵本や児童書のタイトルが並びます。最初は絵本の読書案内なのだろうかと思っていましたが、本を開いてみるとさにあらず。最初の章「おやすみなさいフランシス」(福音館書店)は、今井書店のはじまりのお話からスタートしました。





月間みすず2021今年も月刊みすずの読者アンケート号を購入。さっそく付箋をつけながらざっと読みました。毎年これが楽しい。あと2〜3回は読むと思います。

去年のブログを見ると、その時に読みたいと言っていた本を1冊も読んでいないというヒドイあり様。実際は、ここには挙げなかったけれど、気になっていた「掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集」は読みました。これはもう読んで良かったです。はい。翻訳された岸本佐知子さんにもハマりそうです。

毎回、読んだ本が出ているとうれしく、気になっていた本が出てくると、やっぱり読まなくては...と思い直すなどするのですが、やったぜすごいと思ったのは、リトルプレスながら「あいたくて ききたくて 旅にでる 」が複数挙げられていたこと。ほんとうに良い本でしたし、地元宮城にも関係する本なので素直にうれしいです。

小野和子「あいたくて ききたくて 旅にでる」地元宮城弁の臨場感。 - now and then




石巻市図書館で借りてきました。市内の本屋さんではまず無いよなと思っていたらあったのでした。ナイス!

翻訳家でもある岸本佐知子さんの雑誌連載をまとめた本です。




ベストセラーなのでどうしようかと思った(ベストセラーは読んでみると通俗的でつまらなかったりするので)けれど、興味あるところなので読んでみました。結果...読んで良かったです。

まずつかみで...人間がサバンナで狩猟と採集によって暮らしていたころから現在まで1万年ほどの間、人間の脳はほとんど変化していないから、現代社会を生きる上ではミスマッチが起きている...という説明で納得です。これでなんとなく信用できるかも、という気持ちになりました。





小学校の図書館で、ポプラ社の名探偵ホームズ全集に出会ってから、プチ・シャーロキアンです。そのわりには正典は高校の頃に文庫で全部読んだきり。

今年は、1年かけて文庫でもう一度シャーロック・ホームズを読むことにしました。今年の目標であります。





愉快のしるし神奈川県の葉山にある「SUNSHINE+CLOUD」というショップのカタログのために、永井宏さんが綴たった956の短い文章が詰まった本です。1つ1つの文は短いけれど、数が多いので496ページもあります。でもそんなページ数は全く感じさせないコンパクトな素敵な装幀。

永井宏さんと『愉快のしるし』のこと | 草日誌 | 信陽堂編集室

帯文に「友人のような言葉」とある通り、永井さんが読み手に話しかけてくれているような言葉が並びます。





毎年恒例今年の私の3冊はこちらでございます。

絵本作家である著者の甲斐さんの観察ぶりもさすがでしたが、それ以上に、甲斐さん、アシナガバチ、そして「おかあ」との交流がとても良かった。ハチの話も面白かったし。あまり話題になっていないのが残念です。

甲斐信枝「あしなが蜂と暮らした夏」:ハチとの一夏を一緒に過ごした気持ちになりました。 - now and then

買ってから積ん読にしていたのですが、一念発起して読んでみたらエラく面白かった。評伝というジャンルがそもそも好きなのですが、とうようさんと自分の音楽の音楽歴が若干クロスしていたということもあるのかもしれません。とうようさんって怖そうだなと食わず嫌いでしたが、あらためて日本の音楽界に大きな影響を与えた人だったのだなと感心したのでした。

田中勝則「中村とうよう 音楽評論家の時代」600ページ近くでも苦にならず。 - now and then

これは多少評判を聞いていて読んだもの。比較的最近起きた本当の話だというのがなによりびっくり。鳥の絶滅種という自然科学的側面、そこまでにいたる原因となった人間の身勝手な趣味、そして行きすぎたマニア達と金(かね)。博物館と標本の意義...などなど、いろんな角度で面白さが発揮されていた気がしました。

カーク・ウォレス・ジョンソン「大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件」:マニアの世界に驚愕。 - now and then

あいかわらず小説色全く無しですね。今年前半は庄野潤三を立て続けに読んでいたのですが、遠い昔のような気がしてきました。

今年私が一番人に勧めたのはこちらかな...

大阿久佳乃「のどがかわいた」(岬書店):自分の思いを表現する才能。 - now and then

来年はもっとゆっくりたくさん本が読みたいです。




夏葉社代表、島田潤一郎さん自らの著書の新刊は「父と子の絆」。お父さんとして2人のお子さんとの日々を綴った本です。

 




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